Windows Vista搭載PCを一斉発表

 1月30日にやっとWindows Vistaを発売、各メーカーもVista搭載PCを一斉発売することを発表した。Windowsマニア(そんな人いるのか?)待望の新Windowsがついにお目見えする。というのは皮肉だが、相変わらず国内メーカーやマスコミ、出版社を含めて、Microsoftの提灯持ちをやっているなと思う。もはや、OSやOfficeソフトの機能がどうしたという時代でもないだろう。
 もう10年強前になるWindows95発売のときは、インターネット普及ブームと重なり、実際インターネット接続が容易になったことで、うまくブームに乗せることができた。あの頃は「Windows95ってインターネットのことですか?」「インターネットってマイクロソフトがやっているんですか?」みたいな訳のわからないことを聞かれることもあった。今回は何が目玉なのか、はっきりしない。
 自分はLinux/UNIX派のこともあり、Microsoftのビジネス戦略は決して好きにはなれない。ネットサービスにしろオープンソース系のソフトウェアにしろ、時代のトレンドになったものを、後追いでそれを歪めた形で自社製品に取り込み、Microsoftの新しい提案だ、みたいに宣伝し売りつけてくる。そして過去のユーザを切り捨てるような仕様変更を平気でやってくる。有能な技術者は多いのだろうが、企業のポリシーからして、ネット時代には水と油のように合わない気がする。
 それと、こちらのビル・ゲイツの話の方が気になる。とっくにインターネット・サーバー分野では、Windowsが主流ではないことは決着が付いているのだが、ホームユースで、まだMicrosoftはサーバー市場を狙っているようだ。

ホームサーバーのある未来ビル・ゲイツ インタビュー)

素人相手に、お金さえ払ってMicrosoftに任せてくれれば何も心配はいりません、という主張に聞こえる。実は液晶テレビとかケータイもそうだが、組込み機器にも知らぬまにLinuxがかなり浸透してきてしている。特に縁の下の力持ち的な組込みサーバー分野なら、Windowsはお呼びではない。逆に家電機器同士がうまく繋がらないトラブルの元になりそうな気がする。
 とは言っても、PCのクライアントに関する限り、まだまだWindowsを使わざるをえないことには変わりはない。今春からもいたるところで「Vistaを入れるべきかどうか」という話に巻き込まれることは避けられそうにない。