Windows Vista 発売

 関心がないというか、関心を持ちたくないが持たざるをえないだろうという意味で、やはり話題にしておこう。秋葉原の一部の店では、午前0時から一般販売を始めたところもあったようで、フィーバーというより何とか盛り上げようという雰囲気だったようだ。Microsoftでは役員がハッピを着て(お前は東国原知事か)、日本マーケットへの売り込みに力を入れているようだ。

マイクロソフト、個人向けVistaを発売

 Vistaの発売延期から、年末商戦に間に合わず、PCの買い控え、販売数の減少も起きていたそうだから、MicrosoftというよりVistaにかこつけてPCやソフトの売り上げを伸ばしたいPCメーカー、ショップにとっての待望の日だったというわけか。
 マスコミも釣られて、何か新しいブームが巻き起こるかのような報道をしているが、大本営発表のようなことはやめてほしい。自分の周囲を見渡しても、Vistaを待ち望んでいるなんて人は皆無に近い。仕事の用途でいえば、予算の時期的なこともあるが、新年度の4月からの入れ替えを考えているところなんて、ほとんどないだろう。折りしもWindows XPのサポートが2014年まで延長されたが、当然のことだ。
 実物を試していないのではっきりとは分からないが、フルインストールでXPが5GBくらいだったのに対して、Vistaは10GBくらいも容量を食い、動作も重くなるらしい。つまりPCのハードをそのままでOSやOfficeだけをアップグレードするなんてことは、ビジネスシーンではありえないということだ。PCが相当老朽化してシステム全体の入れ替えでもするときでなければ、新しいOSにすることはありえない。

 今回はというか、今後はMicrosoftは一般家庭中心に、家電のOSとして売り込んでいくつもりなのだろう。そしてその方便として「古いOSではセキュリティが守れません」などと脅しながら売りつけそうなのが嫌だ。しかし、もっと本質的な問題は、さっそく抗議表明を行った次のようなことだろう。

Vistaに欧州の業界団体が抗議

マスコミなんか、もっとこうした内容の意味を掘り下げてほしいものだが、同じ穴のムジナというか、分かっていないのか「12年ぶりのWindowsのフィーバーです」なんてわけのわからんことを言っているアナさえいる。ネットの時代、もはや特定のOSだとかOfficeだとか(特定の新聞社や放送局もか?)が問題ではなくなっていること、そして何が重要になっていることなのか、そこを強調すべきだろう。