ルートサーバー攻撃される

 いわゆるインターネット世界の中心のルートDNSサーバーの一部がサイバー攻撃を受けた模様だ。

主要DNSサーバのトラフィックが急増、サイバー攻撃の兆候の可能性

DNSルートサーバの一部がハッカーの攻撃で一時まひ


 インターネットの中でWebやメールのアドレスを割り出すのに必須なサーバーがDNSサーバーであり、この世界の中心になっているのが、世界に13サイトあるAサーバーからMサーバーとなっている。各サイトともサーバー1台で運用しているわけではないので、13台と表現されるのは正確ではない。ちなみにMサーバーは日本のインターネットのさきがけであるWIDEプロジェクトで設置されている。実際のサーバーの設置場所については、セキュリティ上の理由から秘密になっている。
 今回このルートサーバーが、一斉攻撃のいわゆるDoS攻撃を受けたようだ。世界に影響を与えるサーバー群なので、ここへの攻撃はほとんどテロの敢行と同じことだ。DoS攻撃は、複数の場所から無駄な大量パケットを同時集中的に送り、事実上の機能停止に追い込もうとするものだ。その手法が初めて登場したのが2000年で、ウイルス感染などで乗っ取られた世界中のPCから時限爆弾的に標的のサーバーに攻撃が仕掛けられる。ちなみにこのとき犯人が逮捕されたら、高校生だったという。
 年々、このてのものは巧妙化しており、最近では知らぬ間に自サイトのマシンが乗っ取られてゾンビマシンと化し、他サイトの攻撃用のネットワークを構成しているのを「ボット・ネットワーク」と呼んでいる。ボットは発見が難しく、密かにネット上に潜伏しながらはびこってきているようだ。


 今回の攻撃元もはっきりしたことはわからないが、データ元を見れば韓国からのものだということだが、韓国の多くのサイトがボットにされてしまったのかもしれない。鳥インフルエンザではないが、ウイルスやテロが、すっかり21世紀のトレンドになってしまっているのは憂鬱なことだ。