浦和レッズ vs 横浜FC

 土曜日にJリーグ開幕戦。注目は昨シーズンの覇者・浦和と初のJリーグ入りを果たした横浜FC。だいたい、特定のチームというよりは代表や元代表のような特定選手に注目している。
 今の浦和は人気、実力ともJリーグ一になったが、Jリーグ発足当時はどちらかというとお荷物クラブだった。それがクラブの運営に成功したか、人気を背景にチームも強化でき、今や日本代表選手も多く選出される一流クラブになっている。

 一方、かつての横浜フリューゲルスは実力はありながら、不況により親会社が撤退したことにより、最悪のチーム消滅。それに憤ったサポーター達が中心になって設立されたのが横浜FCで、紆余曲折はあったものの、下部リーグから8年かけてJ1に昇格した。もはやフリューゲルズとは無関係のクラブと言ってもよいのだろうが、どん底を経験し、そこから這い上がったムードを持つチームには、判官びいきにとっては印象深く、応援もしたくなる。

 横浜FCに集められた選手は、一度は表舞台で活躍しながらクラブを追放され、再起を目指すような選手が多い。今シーズンは、カズに始まり元日本代表や、横浜マリノスで活躍した久保が揃った。何やら、都から一度は追放された猛者達が逆境から蜂起し、再び都攻めを目指す梁山泊のようなチームになった。


 そして開幕戦、残念ながら開幕前の怪我の影響で、40歳カズの先発は見送られたようだが、久保が見事なシュートを決め、敗れたものの、昨年の王者相手に敵地(アウェー)でありながら、善戦したようだ。チームに必要とされているというモチベーションが違うと、動きも生き生きしているように見える。今のムードを維持できれば、今後Jリーグのかき回し役として期待できそうだ。カズにはフル出場ではなくても、試合のムードを一変させるような活躍に期待したい。


 どん底といえば、野球だが、育成選手枠で中日に入った中村ノリも、同じ日に二軍戦ながら満塁ホームランを打った。こちらもどこまで再起を果たすことができるか。