大学にGoogle Appsを導入

 Google Docs & Spreadsheets などのGoogleのネットサービスに注目してきたが、大学にも一括導入が決まったようだ。

グーグル、日本大学にGoogle Appsを提供--50万人規模での利用も検討

日本大学のほとんどの学部で今年度の新入生からアカウントが配布され、独自ドメインGoogleサービスが受けられるとのこと。おそらく国内の大学としては、初めてのことだと思う。なぜ日本大学なのか、Googleが仕掛けたのか、大学の方が模索したのかはわからないが、単純に学生数の問題だろう。日本の大学の学生数は、1位・日本大学、2位・早稲田大学、3位・東京大学の順だそうだから。日本大学などは学生数だけで市ができてしまうと言われるほどだがら、Googleとしては導入効率・効果は大きいだろう。


 大学にこのサービスが導入されることによってどうなるのか。法人導入なので組織のアプリケーション管理が不要になる。アカウント管理もGoogleアカウントに統一できる。Microsoftのような複雑なライセンス体系(というよりMicrosoftの一方的押し付け)に悩まされることもなくなる。ファイル管理もGoogleアウトソーシングできてしまう、などなど。何よりこれだけ大きな大学になると、コスト軽減の効果はきわめて大きい。
 教育内容としては、Web2.0時代にふさわしく、すべてWebアプリケーションを展開することで済んでしまいそうだ。原理的には、無償のDocs&Spreadsheetsを使えば、PC入門教育定番のWord、Excelすら不要にすることができる。


 Googleのねらいとしては、大学でも公式に教育利用されているという実績作りはもちろんだが、Microsoftがそうであるように、学生時代から利用者を洗脳しておけば、社会に出てからも仕事で使い続けてくれることを期待しているのだろう。そして会社で責任ある立場になったとき、Googleの導入を提案し執行してくれる人を育てることになる。そういえば今は知らないが、日本大学は会社(といってもピンキリあるが)の社長の出身大学の第1位なのだそうだから。