新潟県中越沖地震発生

 午前中に地震があり、揺れが長いなと感じていたら、やはり大地震だった。3月の能登地震に続いてまたしても北陸で起こり、2004年10月の新潟県中越地震に対して新潟県中越「沖」地震と名づけられたようだ。地元の人には明確だろうが、ちょっと紛らわしい。


 家屋や道路や新幹線への影響もさることながら、地域がら、原発に影響がなかったどうかが最も怖い。

地震で7基停止、変圧器火災も2時間で鎮火…柏崎刈羽原発 (YOMIURI)

 それに加えて、携帯が繋がらなくなっている。基地局地震でやられたことは仕方がないとしても、携帯はこういう緊急時こそ役に立ってほしいものだ。繋がらない基地局周辺だけでなく、混乱を避けるために電話会社がむしろ通常の使用を全体的に発信規制してしまっている。
 外部から被災地に向けての発信はともかく、被災地から外部に向けての電波は、こういう時こそGPS機能を発揮して、生命線として役に立てることはできないものだろうか。
 行方不明者の位置を確認できるとか、電話会社にはそういう発想はないのだろうか。緊急時には全面的に使用不能になりです、では逆のサービスをしていると思えてしまう。


 自分は中学生の頃、地元で大きな地震を経験しており、その後はおよその地震の規模が揺れの体感で推測できるようになった。地震は瞬間的な大きな揺れというのは、驚きはするが、地震の規模や被害的ものはそれほど大きくはならない。しかし今回のように、揺れがゆっくりでも長く続くような地震は広範囲に、被害も大きくなる傾向にある。


 安倍首相は参院選のための遊説を急遽キャンセルして帰京、さらに被災地の現地にも赴くという。選挙戦の自民党の劣勢が伝えられる中、突然起きた地震への対応のパフォーマンスで、国民の信頼感を獲得するための千載一遇のチャンスが到来したと考えているかもしれない。

 こういう非常事態が起こると、それまであれやこれやと批判されていたことが、国民の頭からは吹っ飛ぶこともありうる。民主党や野党は、この事態にはあまり出番がないので影響を与えにくい。


 自衛隊も、当然のことながら県知事の要請に応えて、救助活動のために出動したそうだ。思えば神戸の地震のときに自衛隊への出動命令が遅れ、時の村山首相が「なにぶん、初めてのことなので・・」という迷言をはいたのには、呆れたものだった。この点でも「自衛隊は有事に必要」と印象づけるチャンスだと考えるだろう。


 ところで、ちょっと気になったのは、ニュースで隣の家屋が倒壊した住民にレポーターが「お悔やみ申し上げます」とインタビューをしていたが、そこは「お見舞い申し上げます」だろう。確かに倒壊した家屋の下敷きになり亡くなられた人がいたが、その場の住民の人の家族や隣人のことではなかったはずだ。

 災い転じてではないが、今回の大地震参院選に与える影響はどうなるのだろうか。とりあえずは、新潟・北陸方面の方々には、お見舞い申し上げます。