ヤンキース松井に好不調の波

 メジャーリーグのレギュラーシーズンもほぼ終わり、あとはプレーオフを残すのみとなった。やはり気になるのは日本人メジャーリーガーの動向である。

松坂有終の美、レ軍12年ぶり地区V!W200も達成
松井激しすぎる好不調の波…ヤンキース地区優勝逃す 

 ア・リーグ東地区は松坂、岡島のいるレッドソックスが、12年ぶりにヤンキースを押さえ、優勝した。春先は松坂で話題をさらったといえ、実質的には岡島の安定したセットアッパーぶりの貢献がトータルでは大きかったと思われる。巨人時代の頼りなさとは、もはや別人のようだ。
 松坂の成績はそんなものだろうという感じだ。お金のことで騒がされすぎた。松坂自身の責任ではないだろうが、ポスティング制度だけが一人歩きしたように思える。


 さてヤンキースの松井は期待の割には、肝心なところで結果を出していない。数字的には100打点以上挙げ、チームの中ではAロッドに次ぐ打撃成績のはずだが、何かそれだけの存在感がない。実際に試合を決める一発とかアピールすべき場面で凡退が多いかもしれない。ひざが悪いとか、いろいろコンディションもあるのだろうが、日本のホームラン王として、怪物Aロッドと豪快な打棒で競ってほしいのだが、本人からしてかなうわけがないと思い込んでしまっているのだろうか。ヒットかゴロしか打てない松井では寂しすぎる。


 テレビ自体、あまり見る機会がなくなっているが、午前中空いているときには、衛星放送のヤンキース戦を見るのが唯一の楽しみでもある。なかでも松井の一発を期待して見ている人は、日本人ではたくさんいるだろう。やはり、そういう期待にも応えなければならないのは、松井の宿命でもあるだろう。もはやプレーオフでの爆発だけが願いだ。


 一番がっかりしたのは井川だ。結局メジャー球になかなかなじめなかったせいなのか、打たれるというよりも、自らコントロールがきかずに四球を出して自滅しているだけに思えてしようがない。本来の力を出せれば、日本での経験からして王建民より上をいけるかもしれないとさえ期待していたのだが。プレーオフには出られないようだから、すでに来季に向けてということらしいが、来季はヤンキースにいないかもしれない。それはしようがないが、やはりこのままで終わってほしくはない。