ソニーとシャープが液晶で提携

 あまりテレビの方は関心がないが、液晶と言ったらシャープでしょとは言うものの、テレビの製品としてはソニーも強いらしい。ただ世界的な市場としては、なかなか日本は厳しい状況であるところから、トップ同士の提携が決まったようである。液晶画面の歴史も今や昔の感がある。

「世界トップへ」「日本の液晶産業の強化」ソニーとシャープ、液晶を共同生産(ITmedia)
液晶で共闘する「ライバル」ソニーとシャープ 思惑次第で支障も(ITmedia)

 ずっと不況下の日本にあって、家電製品で売れているものとしては、液晶テレビと録画デッキくらいなものだったそうだ。一方のデッキに関係する話題としては先日のHD DVDの撤退がある。PCなどは普及はしていても、もはや儲からない代表みたいになっているし、他の家電は買い替え需要くらいしかない。デジタル放送への移行ともからんでここ何年かは、熾烈なテレビの販売競争は続きそうである。その基盤になるのが液晶パネルの品質と生産体制といえるわけで、国内ばかりではなく世界的な競争のためにも、両者は呉越同舟となったようである。
 もともとPCにしろテレビにしろ、国内では液晶パネル部分はみんなシャープが提供していたものだと思っていたが、Samsungだとか海外メーカーの技術も上がっていることから、コスト的にも海外調達に流れていっていたのだろう。半導体などでは、すでに技術、生産、コストで敵わなくなっているとも聞く。ソニーもかつての威光は薄れつつある


 そういえば古いテレビで壊れかけている自分のテレビはソニー、ノートPCは長いことVAIOを使ってきたし、デスクトップの液晶モニターはシャープだし、Mebiusノートなんてのも1台所有している。すべて当時は薄型・軽量だったのと、モニターは絶対液晶であるべきだと思い買ったものだった。今では当たり前のことになった。これも当時の液晶技術のなせる業だったのだろう。だが最近は魅力的な製品は少ない。ソニー=高いの印象が残るだけである。


 実家では昨年、15年ぶりにシャープの液晶テレビに買い換えた。画質からしてシャープのテレビが良いという親戚などの評判を聞き入れての購入だったようである。液晶の普及もここまで来たかという感じがした。電器屋などでしばしば見ているとはいえ、やはり今の液晶テレビの画質は圧倒的である。ちらちら走査線の入る古い時代のテレビは、何を見ていたのかという思いにさせられる。ただ歳をとったせいか、肝心の番組が面白くない。つまらない芸人や爺さんのニュースキャスターや政治家の顔を高画質のドアップで見せられても仕方がない。見られるものとしては、BSハイビジョンの自然紀行のような番組だけである。しかしBS番組は時間が長すぎて、視聴には難がある。


 さてなかなか技術大国だったはずの日本も、その技術が陳腐化してしまったか、世界に通用する技術は少なくなってきているようである。その中でまだ商売になりうる液晶分野でなんとか活路を見出したいということだろうが、勝算はいかに。