Windows Vista SP1の自動配布

 Windows Vista SP1がやっと一般ユーザ向けにも自動配布が開始される。国内での自動配布は5月9日からだという。

Windows Vista Service Pack 1 (microsoft.com)
Windows Vista SP1の自動配布開始 (ITmedia)
Vista SP1の自動更新、日本は5月9日から (ITmedia)
Windows Vista SP1を検証してみた (ITmedia)

 現在すでに手動でのダウンロードは可能になっているが、これは企業ユーザを意識したもので、1台だけを更新するためには、わざわざダウンロードするなとMicrosoftダウンロードセンターのサイトには書いてある。手動ダウンロードは4〜500MBあるが、自動更新用は64MB(32bit用)くらいらしい。修正差分だけのファイルをダウンロードするようにするのであろう。


 これまでの更新プログラムがまとめられているとはいえ、過去2ヶ月分の更新は含まれていないので、当然ながらインストール後のオンラインアップデートは必要である。XP SP2のときなどとは異なり、修正部分以外は大幅な変更は含まれていないようである。XP SP2のときは、かなりユーザが導入には慎重になって結局行渡るまでには1年以上かかったと思われる。自分の記憶でも、ドサクサにまぎれてアプリケーションのアップデートまで含めていたため、明らかにXP SP2を当てていないXPとの不整合が生じるケースがあった。そうした反省からか、今回は影響が最小限になるようなSPになったようである。いずれにせよ、Service Packという呼び方には感心しないことには変わりはないが。


 個人の自宅のVistaならば勝手に自動更新インストールがなされても、「サービスなんだから勝手でしょ」でいいかもしれないが、職場のPCではそうはいかない。管理面では手動ダウンロードしたものを内部で配布、個別にインストールとなるのだろうが、時期的に新年度の導入が済んだ後なので、すぐには適用できるかどうかは微妙なところである、結局は世の中の様子を見ながら1年後ということになるかもしれない。そもそもVistaが導入されていたらの話であるが、同様にXP SP3のこともあるからである。


 自分の周囲の状況としても、やっとVistaを自由に使えるノートPCが手元に入った。もちろん個人で購入したものではない。必要に迫られたものだからと交渉した結果ではあるが、本音ではそれほど使いたいと思っているわけではない。SP1を自動更新するかどうかも個人の判断にまかされそうである。導入効果としてはコピーなどの速度が上がるとか、4GBメモリーが使えるようになるとかあるらしい。画面の見たくれは少々鮮やかになったとはいえ、XPで慣らされてしまったインターフェースでの操作を混乱させているようにしか見えない。現実には、当面はXPとVistaの混在環境が続いていくわけで、Microsoftは世界全体のコンピュータ利用のパフォーマンスをわざわざ低下させているように思えてならない。