日本でのフィッシングサイトが過去最多

 近年、セキュリティ対策のの上で大きな比重を占めるようになったのが、スパムメールとフィッシングサイトだろう。どちらも技術的な攻撃というより、ネット上のオレオレ詐欺みたいなもので、人間の心理の隙を衝くソーシャルエンジニアリングに近いだけに、技術的な対策だけでは難しい面がある。国内でのそのフィッシングサイトが先月過去最多だったという。

「日本で確認したフィッシングサイトが過去最多に」―RSAが報告 (PConline)

ネットに国内も海外もあまり関係ないのだが、国内での詐欺の摘発を恐れると海外にサーバを置いたりする。国内では摘発される前でも、プロバイダなどに通報されると削除されかねないが、海外だと言葉の問題もあるからなかなか削除されにくいのだろう。


 国内で95件で過去最多とはいうものの、世界全体では日本は1%未満であり、先進国の中でも最も少ない件数のようである。日本語のフィッシングサイトは増えていても、やはり海外サーバに置かれているということだろう。なんのかんの言いながらも、相対的には日本国内はセキュリティ対策が行き渡っているからとも言えるからだろう。国内ユーザは、自分のPCにセキュリティ対策を施すという意識も、自分だけでなく他人にも迷惑をかけてはいけないという日本人の文化が影響しているからかもしれない。


 それに輪をかけて、お上からネット規正法なるものまで押し付けられようとしているお国柄である。詐欺や誘惑を目論む輩にとってもやりにくい国であることには違いない。といって英語だけのサイトにしてしまうと、英語を読める日本人ユーザはそれほど多くないということになるだろう。確かに「Gooogle」だの「Yahooo!」などというフィッシングサイトにも困ったものだが(失笑)、自己責任の範囲では国内的には現状はそれほど心配しなくてもよさそうには思える。