民主党もYouTubeに公式チャンネル開設

 政界もYouTubeブームがやってきた?のかと思わせるように、各政党がこぞってYouTubeに公式チャンネルを開設するようになった。唯一残っていた民主党も公式チャンネルを開設したことで、現在議席を持つ政党すべてがYouTubeチャンネルを持つことになった。それと同時にYouTubeに政党ポータルサイトもできている。

民主党「生活が第一チャンネル」、YouTubeに開設 (ITmedia)
民主党「生活が第一」チャンネル (YouTube)
日本の政党 (YouTube)

 昨秋に自民党が最初に公式チャンネルを持ったのに続き、半年の間にすべての政党が追随したような形である。もちろん、来るべき総選挙を意識してのことは明らかではあるが、米大統領選候補者指名選挙でYouTubeが取り入れられた影響で、選挙や政党アピールにも動画というよりYouTubeが使えるという認識が広がったためともいえる。選挙対策のスタッフがアイデアを絞っているのだろうが、当の政治家自身は政治とネットの関係に対して、どれだけの意識があるのかはわからない。ただ将来的にネットで投票ができるような時代になってくると、街頭演説ばかりでなく、ネットの中での演説とか公約は、選挙結果にきわめて大きな影響を与えてくることになるかもしれない。そういう時代を見越して、どの政党も他党に遅れをとるわけにはいかないということなのだろう。


 政党ではYouTube参加が最後になった民主党ではあるが、小沢党首は昨年参院選前にはニコニコ動画に登場していたのだという。反響が大きかったために、すぐに削除されたようだが、動画サイトを利用する点では早かったといえるだろう。


 小沢党首といえば、自由党時代のテレビCMが傑出していた。なんとなくコワモテで不器用そうなキャラクタが、かえって演出によって面白いCMになったというアイデアの賜物だったといえる。町を真っすぐ歩いているときに横からボコボコ殴られるCMや、旧体制を表すロボットに体当たりするCMなどは、アメリカでのCMの賞である「国際放送広告賞」で政党としては初めて最優秀賞を獲得したのだという。

小沢党首の自由党時代のロボットCM


 それに比べれば、民主党でのCMやメッセージには物足りなさを感じるところもあるのだが、動画が自由になった時代なのだから、もう少し面白いものにはならないものか。とはいえ、問題は政策の内容にあることは論を待たないところではある。