サーバ市場はHPがトップ

 近年、PCのハードウェア市場ではHPが着実にトップの地位を確立しているようである。PCサーバの売上高でも、ついにIBMを抜いて、売上高、台数ともにトップに立っている。HPといえば、ガタイの大きいプリンタのイメージだったのも、今や昔のようである。

HPがサーバ売上高でIBM抜く―Gartner調査 (ITmedia)
モバイルPCに20万円を払う時代は過ぎ去った―「HP 2133」発表会(+D PC USER)

 PC部門では、2002年にCompaqを吸収、合併した後、DELLとの競合の末、台数でも抜いたようである。そして今回サーバ市場でもIBMDELLを抑えてトップに躍り出た。これまでIBMに次ぐ世界第2位のコンピュータメーカーという位置づけだったが、必ずしもそうではなくなっているようでる。


 PCの低価格化、ソフトウェアのオープンソース化の流れの中で、PC関連は薄利多売で儲からないジャンルになっている中で、多くのPCメーカーは撤退、合併が相次ぐ中で残ったメーカーの中のHPがトップに立ったという印象である。PCの販売ではやはりCompaqを吸収したのが大きいだろうが、サーバ市場となるとそれだけではないだろう。企業系のネットワーク管理ソフトウェアやサポートの存在が大きい面があるのだろう。最近はよく知らないが、OpenViewなどは高価だがこの分野ではよく知られたものである。


 もっと古い話をすれば、Compaqが吸収したのが、かつてのUNIXで一世を風靡したDECである。Sunにその地位をとって代わられるまでは、分散型ネットワークの原型が実装されたのもDECマシンが最初であった。HPはそれらの過去の資産を吸収しながらも、ネットの時代にハードからネットワークまでカバーするだけの巨大化していったようである。


 そしてハードといえば、最近のミニノート市場にもEee PCなどへの競合製品を投入してきている。スケール的には企業用途ならば、この分野でもHPが抑える可能性は高い。マラソンでいえば、トップのIBMDELLの後ろの2位にピタリと付けていって、いつのまにかトップに躍り出たという印象が強い。商用マシンの世界では、もっとも信頼が高いというところだろうか。