GoogleユーザはNHK、Yahoo!ユーザは民放好み?

 日本ならでは調査ともいえるかもしれないが、GoogleユーザとYahoo!ユーザのテレビ番組の好みの傾向を調べているそうである。その結果、中高年ではGoogleユーザがNHKYahoo!ユーサが民放を好む傾向にあるという。ちょっと眉唾ではあるが、その理由を考えてみよう。

グーグルな人はNHK、ヤフーな人は民放が好き--Eストアー調べ(CNET Japan)

40代未満の若い世代のデータがないので比較のしようがないが、そもそもGoogle派とYahoo!派の人の割合は、現在ではどのくらいなのだろうか。日本だけは世界よりも特殊でYahoo!がまだGoogleよりも強いとされる。自分も一般ユーザに聞いてみた感触では、6:4くらいの割合でまだYahoo!派が多いように思う。


 10年以上も前にYahoo!検索エンジンとして有名だったから、当時からインターネットを始めた中高年は引き続いてYahoo!派が多いからかとも思いきや、そう単純ではないようだ。案外、若い世代の人でもYahoo!派が多いのである。Googleの先進的な技術の話をしても、一般ユーザにはあまり関係がないという意識なのだろうか。

 やはり検索エンジンそのものよりも、GoogleYahoo!のネットサービスの違いなのだろう。Googleマップやドキュメントのことよりも、Yahoo!オークションやゲームなどの方が関心事なのかもしれない。サイトのページもGoogleはシンプルだが、Yahoo!はにぎやかである。このへんが実質をとるか、ムードをとるかの違いなのかもしれない。また見方を変えれば、Googleの仕事向き、Yahoo!は趣味向きに見えるのかもしれない。ネット技術者からみれば、やはりGoogleを優先したいところではある。


 それを日常的に見るテレビ番組と結び付けようとする発想はなかったが、結局、中高年が仕事の必要上、使ったり見たりするのがGoogleでありNHKであったりするのかもしれない。一方、趣味や娯楽中心に見るのがYahoo!であり民放だといえなくもない。仕事では1つの目的のためにニュースでも検索でも1点の狙い撃ちだが、娯楽ならばバラエティに富んだコンテンツがたくさんある方がいいに決まっているからであろう。


 しかしそのような棲み分けも、あくまで日本固有のことであり近い将来はわからない。それでも以前はもっと開いていた、日本でのYahoo!Googleの差も縮まってきているようにも思えるからである。