Firefox 3が6/17に正式リリース

 Firefox 3が6.17 に正式リリースされる。当日はダウンロードのギネス記録を狙うという、お祭り的盛り上がりも期待しているようである。すでにRC2,RC3とバグを潰してきた経緯もあり、大きな変更もなく、Firefox 2よりもメモリを食わずに、より高速性と安定性も期待できるようだ。一方、ブラウザといえば、Operaも一歩先んじてバージョンアップをリリースしている。Firefoxに便乗したわけではないだろうが、IESafariも含めて、ここにきて再びブラウザ戦線は熱さを増しているように見える。

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 日本国内では欧米に比べれば、それほどFirefoxに熱心になっているようにも見えない。これはWindowsLinuxの間の関係と同様だろうか。つまりITに強い人と一般ユーザの間の格差なのかもしれない。Firefoxのシェアは2割弱くらいとはいえ、ITに関わっている人にとっては、もはやFirefoxの方が標準ブラウザなのであって、IEの方は必要上使っているに過ぎないということだろう。個人的な好みまで入れれば、OperaSafariについてまで、使用したり言及したりすることもあるだろう。
 Linux「も」使う立場であると、事実上Firefoxしか使えないわけだから、統一ブラウザという点でも、Firefoxがおのずと標準になるのである。そしてNetscape時代から使ってきた人にとっては、さらに違和感がないからである。


 Netscapeを潰してシェアの上でも独占を続けてきたIEにも陰りが見えてきて、ブラウザが再び熱くなってきている背景は、Web2.0の進行である。さまざまなWebサービスが出現してきて、それを利用するための豊富な機能と快適な操作性が求められている。かつてのOSに代わり、事実上ブラウザがプラットフォームとしての役割を本格的に担うことになってきたといえるからだろう。


 そういえば、ぷらっとホームの店舗があった15年前くらいの頃は、PCのOS花盛りの時代であった。x86アーキテクチャのPCの主導権をめぐって、WindowsOS/2FreeBSDLinuxNEXTSTEPなどが乱立していた。「ユーザはアプリケーションがほしいのであって、こんなにOSばかりあってどうするの」というボヤキが出るくらいだった。


 今はアプリはSaaS型であるから、ブラウザによる違いはそれほど気にしなくてもいい。しかし古いIE(といってもVer.6のことだが)を使わざるをえないときは要注意である。スタイルシート(CSS)、Ajaxにきちんと対応していないなどの問題にぶつかるからである。早くIE7に移行すればよいのだろうが、Windows XPの環境ではそれもスムースにはいかない。そしてWindows XPは延命されるということになっている。Windowsの中だけでもそんな状態のわけだから、OSの種類によらず、OSのバージョンの違いにも左右されずということになれば、やはりFirefoxが現状では最適な選択ということになるのである。もっともそのことを抜きにしても、自分は無条件でFirefox派ではある。