消えつつあるアキバの燈

 昭和の電気街の燈が消えようとしているのだろうか。ツクモ民事再生の申請も少なからずショックだったが、それだけでなく閉店、撤退が相次いでいるようである。

アキバ危機! 大衆化で“電波系オタク”離れ加速か (ZAKZAK)
ツクモが民事再生を申請、店舗は営業中 (Internet Watch)

 自分自身秋葉原電気街を歩く機会がなくなって久しいが、それでもPCのパーツを求めて歩き回った日は懐かしく感じられるし、どんどんそうした秋葉原を代表する店舗がなくなっていくのは、時代の流れとはいえ寂しいものだ。ツクモはだいぶ安くなったメモリやハードディスクのパーツをネットではあるが物色していた最中でもあったので、なくならないでほしいと願うばかりである。


 確かにパーツを含めてPC関連の物は、今や地方にいてもネットでも家電量販店でも手に入るようになったので、見物でもない限りわざわざ秋葉原まで行く必要もなくなった。加えてPC製品の劇的な値下がりであるから経営難に陥るのも当然のようにも思える。
 個人的にはすでにラオックス・コンピュータ館とその隣にあったぷらっとホームが撤退したことに、1つの時代が終わったことを象徴しているように感じていた。不幸な秋葉原通り魔事件はその想いに汚点さえ残したように思える。


 世間から見れば同じオタクかもしれないが、昔からの「電波系」と近年の「アニメ系」は世代も違うし、単純な比較はできないだろう。新しい時代の「電波系」はそれなりに存在し続けるだろうが、その出現先はもはや秋葉原でもなくなるだろう。