Google Chromeがアップデート

 Google Chromeがマイナーバージョンアップした。ブックマークマネジャーで既存ブラウザのブックマークのインポートおよびエクスポートができるようである。Googleらしく、きわめてシンプルなメニューであるがブラウジングのパフォーマンスは高い。

Google、Chromeブラウザをアップデート(ITmediaエンタープライズ)
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Google Chromeを使ってみた―「かくあるべき」ブラウザの姿(ITmedia 9.3)

 実はこれまでVistaの環境にインストールしてみたのだが、起動しても「アプリケーションを正しく初期化できませんでした」と泣き顔のアイコンが出て、アドレスを呼んでくれない。ベータ版なのでVista上ではまだバグがあるのだろうと思って、放っておいたのだがマイナーアップされても状況が変わらない。これはおかしいと思ってググッてみたら、あった、あった。


 Vistaのせいではなく、プリインストールされているSymantec Endpoint Protectionのせいだった。どうもNortonの名前が消えてセキュリティが高まったのかどうかは知らないが、勝手なプロテクトばかりしているようで疑問のところが一杯ある。「アプリケーションキラー」とまで言われているむきもあるらしい。きれいさっぱり消して、別のセキュリティソフトで置き換えたいくらいである。


 いくつか対策があるのかもしれないが、この技術メモにしたがって、レジストリの一部を変更したら見事に動いた。ただしデバイス関連の制御に影響があるかもしれないので、とりあえずは結果オーライである。わかりやすく最新の英語版のままである。ブラウザなら特に困ることもないだろう。なかなか快適なブラウザの候補が増えたという感じである。あとはGoogleだからという信頼性であろうか。Googleのサービスを利用するのには向いていることだろう。


 Mozillaも現時点では冷静に見守っている段階のようである。シェアがまだまだ圧倒的なIEにどれほど迫ることができるか、その上でFirefoxChrome、およびSafariが相乗効果を出してIEを追い落とすことになるか、あるいはIEのシェアにはあまり影響を与えず、単に互いのシェアの奪い合いだけになっていくかは、今後の推移を見ていくしかなさそうである。


 少なくともIEはVer.6でほぼブラウザの独占を達成してから進歩が止まっていた。そこにFirefoxやらOperaやら新興ブラウザがシェアを伸ばす余地があった。いまはかつてのPCのOSの主導権争いにも似たような段階にあるように見える。クライアントのプラットフォームとしてのブラウザの重要性が高まったせいでもあるだろう。シンクライアント化が進行すれば、ほとんどのことがWebとブラウザだけで済むことになるからである。現時点ではパフォーマンスのキーはJavaScript/Ajaxの処理効率が問題のようである。Googleがしびれを切らして出してしまったブラウザのようにも思えなくもないが、競うことによって正しい方向性に向かっていくことを期待したい。