テーブル型PC「Microsoft Surface」

 またMicrosoftにしては変なものを、と一瞬思ったかどうかはともかくとして、どこかで似たようなことをやっていたなと思い出してみたら、あったあった。球面コンピュータ「Sphere」というものもMicrosoftは開発していた。それとこの「Surface」は同じプロジェクトかどうかはわからないが、タッチパネル的なものが好きなところでは共通しているようだ。

テーブル型PC「Microsoft Surface」をさわってみた(写真編)
テーブル型PC「Microsoft Surface」をさわってみた(地図編)
MSの「Surface」、BMWの販売店用端末で採用..(CNET Japan)

 球面コンピュータの方が地球儀みたいだとはいえ、ちょっと持て余しそうだが、平面的なテーブル型のパッドならばモニターを寝かせたようなものだと考えればそれほど抵抗はないだろう。むしろテーブル的にも壁にかけても使えそうである。テーブルに写真を並べたり、地図を広げてみながらという作業がデジタル的に行えるということだろうか。業務によっては窓口とか顧客への説明などではすぐに活用できそうである。実際にBMWの販売店に「BMW Product Navigator」として導入されるという(金融危機でそれどころではないのでは、という感もしなくはない)。


BMW販売店に導入される「BMW Product Navigator」


 ITが言われ出してから、すでに家電製品がIT家電化するとされて久しいが、このテーブル型PCを見ると、日常の机やテーブルがネットに接続されたPC化する可能性を示していると言えるのだろうか。家では電子化された新聞や雑誌を読んだり、料理のレシピを調べたりもできるかもしれない。また学校の生徒の机などもPC化されて、指でなぞるだけで電子教科書をめくったり、ペンで電子ノートに記入したりもできる。もちろん教師の方の黒板や教卓もPC化されている。そんな光景を連想してしまうが、あながち不可能なことではなさそうである。


 携帯電話も指でなぞるスマートフォンが一般的になりそうだが、何も携帯ばかりでなく大きなテーブルでも同様以上ののことができても不思議ではない。キーボードを使うことに比べて指でなぞる操作は、よりアナログ的である。今後は人間があまりデジタル的な操作は行わずに、自然なアナログ操作だけをやってPCにそれを解釈させるということになってきそうである。生活の中に自然にPCやネットを張りめぐらすとはそういうことかもしれない。