Google Chromeの高速化が進む
Firefoxもマイナーバージョンアップされたばかりだが、Google Chromeの方もパージョン2に向けて開発者プレビュー版の改良が続けれている。最大の改良点はJavaScriptの性能の向上にあるという。
グーグル、「Google Chrome」高速化で新たな取り組み--独自で正規表現を実装(CNET Japan)
Google Mapsに始まるAjaxによって、Webサービスの柔軟性を大きく変えたのがGoogleであり、Web2.0のベースになった技術であったともいえる。しかしまだまだJavaScriptのパフォーマンスについては、以前のバージョンの頃からのものを変えていく必要があったのだろう。またそれがGoogle自らブラウザを開発した動機にもなっているといってもよい。
一方、FirefoxはNetscapeの流れをくむ、いわばJavaScriptの元祖である。JavaScriptが登場した90年代半ばから停滞したもののn、Web2.0時代になってJavaScriptが花開いたといってもよい。IEのシェアを奪う一番手になりえたのも、JavaScriptのパフォーマンスの良さとも無関係ではなかっただろう。IE6にはJavaScriptへの互換性がなかったことも影響した。
Google Chromeが出てきて、ブラウザそのもののシェアの競争と、JavaScriptのパフォーマンスではChromeとFirefoxが先陣を争うという形になってきているようだ。今のところ、ただのシェアの奪い合いという形にはなっていないようだ。
なかなか基礎からJavcaScriptのプログラムを作ってみるという時間がないが、ChromeとFirefoxのJavcaScriptの性能を比較してみたいものである。ブラウザ全体の機能が必要なときはFirefox中心の利用をしているが、シンプルでも体感的なスピードを必要ときとか、Googleサービスを組み合わせて使うときなどはChromeを使うようにしている。すなわちFirefoxは重装備の一般利用、Chromeはスピード重視の専用的利用というところだろうか。オリジナルのJavaScript/Ajaxのプログラムで、JavaScriptエンジンであるChrome「V8」とFirefox「TraceMonkey」の両者の性能を試してみたい。Chromeの正規表現の拡張というものが、コマンドの実行のようにどれだけパフォーマンスに影響するのだろうか。
両者がJavaScriptだけでなく競い合って、IEとパフォーマンス面で差をつけることによって、さらにIEのシェアを奪う勢力として大きくなるか、単に相互のシェアを奪い合うだけになるか、しばらくは動向を見ていくことになりそうだ。
なおChromeの修正点(2.0.160.0)は、ブログによれば次のようになっている。
- Fixes a number of tab dragging related crashes.
- Fixes issue where Chrome could not be set as the default browser.
- Add support for UA spoofing, and spoof Safari's UA string when loading URLs
- Improving UI presentation in Vista and XP
- We now generate a proper file name when dragging an image off the browser on to the desktop
- V8 has been updated to version 0.4.9.3, read more in the V8 changelog.