Google SyncでGmail, Calendarと同期

 Googleの新しいサービス「Google Sync」によって、携帯電話と Google CalendarGmailのアドレスと同期が取れるようになるという。現状ではあくまでiPhoneBlackBerryNokiaWindows Mobileなどの「SyncML」プロトコルに対応する機種に限られる。日本のローカル携帯ではどうなるかわからない。Android搭載の新しい携帯などでは初めから対応することになるのだろう。

「Google Sync」ベータ版発表、携帯電話をGmailなどと同期(INTERNET Watch)
グーグル、「Google Sync」をiPhoneやWindows Mobileなどに対応(CNET Japan)

 さて、PCやネットの中のカレンダーもいろいろなものがあるのだが、いまだにカレンダーというものが上手に使えていると思えたためしがない。ただの日程表としてだけでなく、他のサービスとどこまで組み合わせてヘビーな使い方ができるのか、はっきりしないからである。それほど必要性に迫られているわけでもないからだろうか。せいぜい重要な予定の前日にはリマインダをかけて、携帯にメールをするようにして使っているくらいである。


 利用が今ひとつのもう1つの大きな理由は、やはりアナログの手帳、PCのカレンダー、携帯の相互で同期が取れないことが大きい。もっと前はデスクトップPCとノートPCの中のカレンダー同士でさえ、同期させることができなかった。そうなるとカレンダーを利用するというよりは、せっせとスケジュールを入力する作業の方が大変になり、スケジュール調整するためというより、カレンダーソフトを使うためだけに作業しているような本末転倒のことになり、次第に日記以上に3日坊主のカレンダーのようになってしまう。


 ところがWebメールの保存メールのように、サーバー上ににスケジュールデータが保存できるようになれば、クライアントの種類やWebサービスの違いに関係なく、共通のスケジュールデータを使えるようにすべきだというのは当然の要求になってくる。SaaSの進展と、携帯のスマートフォンへの移行となって、やっとこれが実現できるようになってきたといえる。こうなってくると、たとえサービスの種類が異なっていてもスケジュールデータを、ネット上で相互にインポート、エクスポートできることが必要になってくるだろう。GoogleはSyncMLプロトコルのために、わざわざMicrosoftに特許をライセンスまでしているという。まるでExchange−Outlookに屈したかのように思えるが、事実上は逆だろう。従来のOutlookユーザをスケジュールデータごと、Google Appsに取り込んでしまおうということだろう。


 そして、やはり大きいのは携帯のカレンダーとの統合である。携帯もPCクライアントのGmailGoogleカレンダーと全く差がなくなるし、どちらで変更したスケジュールも共通して反映する。わざわざ2種類以上のカレンダーに同じスケジュールを入力しなくてもよくなる。一方、携帯も徐々にGoogleの管理下に置かれていくような気もする。


 自分のドコモの携帯もGoogleとは提携しているのだろうが、対応するのは次の機種になるのか、あるいはBlackBerryに移行していかなければならないのか、いつもながら早い対応には期待できそうもない。