Twitterは貧乏人の電子メールシステム?

 Twitterは自分の周りではあまり聞かないが、それなりに浸透しているようである。プライベートな利用はともかく、ビジネスなどのシーンで、どう使える可能性があるのだろうかと考える。もっとも意識するのは携帯との連携である。GoogleTwitterには関心を持っているようである。Google CEOは「貧乏人の電子メールシステム」と称したというが、真意はどこにあるのだろうか。

Google CEO:Twitter A 'Poor Man's Email System' (GOOG)(The Business Inseder)
Twitterの検索機能はGoogleを脅かすか(ITmedia)
「今は現金をため込む」「Twitterは素晴らしい」―GoogleのシュミットCEO
グーグルCEO、Twitter買収は「短期的にはありそうにない」(CNET Japan)

 この言葉だけ切り取ると、なんだかずいぶんと蔑んでいるように思ってしまうが、そうではないようだ。むしろGoogleTwitterの成功を評価している。電子メールと比較するならば確かに機能は低いといえるが、電子メールと同じではない。リアルタイム性と時系列性はTwitterの方が高い。というより、そのためのツールと言えるだろう。位置情報システムが「イマドコ」なら、Twitterはショートメッセージでイマドコナニを実現している。10代の若者なら、これを携帯メールで実際にやっているのが実情であろう。そうした意味でもTwitterはPCよりも携帯との相性の方がいいと思えるのである。


 ただし、国内ではドコモなどでは、必ずしも携帯からはTwitterにはそのままではログインできないケースがあるようである。仕方がないので、どこかのサービスを経由してアクセスするしかなさそうである。ただそのようなサービスが本当に信頼がおけるかどうかはわからない。ゆえに個人利用はともかく、正規のビジネスでは使えないということになる。


 海外では携帯というかモバイルからのSMS経由でTwitterにアクセスするというのが重要そうであるが、これも国によってはモバイルのトラフィックが増大するなどの理由からSMS経由のサービスは打ち切られている場合も多いようである。したがって携帯やスマートフォン向きのサービスであるにも関わらず、スムースにいっていない印象を受ける。


 そこにGoogleの登場である。「貧乏人の・・」とは言っても電子メールそのものならば、Gmailがモバイルに対応するだけでよい。同じテキストメッセージでも別の活用を考えていることだろう。それも機能が豊富なものより、むしろシンプルなものの方がよい。モバイル1つ持って外に出ても、複数の人間とリアルタイムで連絡を取り合いながら活動を進めていくことができる。いちいち1人や複数に対してメールや電話しながらでなくても、複数の場所からの情報を一時に集めることができる。複数の場所で時々刻々と物事が起こっている現場同士で連絡を取り合いながら行動するには、うってつけかもしれない。


 ただモバイルとの対応にはまだまだ問題がある。そこでGoogleが考えそうなことは、Andoroid携帯とTwitterをスムースに組み合わせることを考えているのかもしれない。あるいはよくはわからないがSNS的機能としてOpenSocialとの連携も考えられるかもしれない。Googleには、Twitterを買収するのではないかという噂まであるそうである。ただ金融危機の折、YouTubeの時のような派手な買収劇は望めそうもない。これはGoogleに限らず、どの企業もそうである。今慌てて買収に走る必要はないということかもしれない。ただ今後の状況次第で、Googleが傘下にしてしまう可能性は否定できないところだろう。