WBC第2ラウンド、キューバに完封勝利

 アメリカに球場を移してのWBC第2ラウンド第1戦は、第1回で決勝を争ったキューバだった。先発はそのときと同じ松坂だが、3年の間にいろいろな情勢は変わった。松坂自身が今やメジャーリーガーとして活躍し、かつての代表メンバーも多くメジャーリーガーとなっている。下手をすれば、メジャーリーガー中心に日本代表だけで2チームくらいは作れそうである。
 ただ北京五輪と違って、日本もメジャーリーガーをメンバーに揃えたとはいえ、キューバはやはり野球を国技とする強豪国である。第1ラウンドから強打を見せつけてきただけに、松坂だけでなく日本の投手陣がキューバを抑えられるかどうかがカギと見られた。

日本6−0で快勝!キューバキラー松坂好投/WBC(SANSPO.COM)
笑うテレ朝 曇る日テレ WBCでTV局明暗(MSN産経ニュース)

 結果は松坂の予想以上の好投により、他の投手も危なげなく抑え、強打を完封して勝利した。日本チームはこれだけ強かったのかと思える勝ち方であった。短期決戦の怖さはあるとはいえ、ますます北京五輪での惨敗は何だったのかと思える。


 これで戦前の予想通り、第2ラウンド第2戦は、韓国との3度目の対戦となった。1回目のコールド勝ちはともかく、2回目の0−1の負けは、投手はともかく貧打に泣かされた一戦であった。まだまだイチローや福留あたりが眠っているようである。さすがに次の1戦あたりで勝敗を決めるだけの活躍をしてほしいものである。控えに回ってウズウズしている選手もいるであろうから、打線爆発で勝ってほしいものだ。


 本当はせっかくアメリカに行っているのだから、韓国との因縁の戦いよりは、準決勝、決勝ではアメリカ、プエルトリコとの組み合わせを見たいものである。五輪なら国が前面に出ても仕方がない気はするが、WBCはあくまでメジャーリーガーの国別対抗戦のイベントというのが趣旨であろうからである。


 さて地上波のテレビ中継は、アジアラウンドは讀賣主催であったはずなのに、日テレは見送ったそうで、テレ朝とTBSである。テレビ局の赤字やら、今日は日テレ社長の辞任会見のゴタゴタをやっているのが何か、それどころではないことを象徴しているかのようである。プロ野球放送視聴率の低下が著しい昨今に拘わらず、WBCの中継の視聴率はかなり高いようである。イチロー、松坂などの参加もあるだろうが、むしろ北京五輪での惨敗の反動が視聴率に現れているような気がする。また同じような惨敗を繰り返すようだと、今度こそ本当に見放されるかもしれない。ただ、原監督が率いるサムライジャパンは一味違うようだ、と思いたい。