WBC第2ラウンド日本1位通過

 休日の日のWBC第2ラウンドの4度目の韓国戦、やっと勝って準決勝ではアメリカと対戦することが決まった。準決勝進出は決まっていたから消化試合の感もなきにしもあらずだったが、これだけのメンバーを集めておいて、韓国に負けてばかりもいられないだろう。イチローが言うように「プライドの問題」というのは、その通りだと思った。試合以外の雑音をシャットアウトするにも、堂々とプロのプライドを見せてほしいものである。

日本、韓国を振り切る!決勝賭け米国と対戦/WBC(SANSPO.COM)
村田負傷も結束強固に!原監督は栗原招集を即断
原監督が負傷村田に代え栗原招集/WBC(nikkansports.com)
原監督、29年前踏みしめた球場に再び(nikkansports.com)

 さて試合の方は、先発・内海は案の定、立ち上がりが不安視されたが、最小失点の1点になんとか抑えた結果で助かった。試合を作ったのはオリックス・小松だろう。マー君はやや力が入りすぎたか、1発を食らってしまったが、それほど問題にはならなかったのは幸いだったろう。


 左投手対策のこともあるが、稲葉、小笠原、福留がスタメンからはずれた。しかし城島と本塁打を打った内川に送った代打、稲葉、小笠原が結果を出した。青木はイチロー以上にイチロー的な活躍であったし、岩村もようやく結果を出したようである。今回は内海の交代も含め、原監督の現役監督としての采配がズバリと当たった。村田負傷に対する即断も選手をよく見ているからこそであろう。やっと巨人の選手も、それなりの活躍したようである。韓国からすれば投手を良い温存したとのことだが、準決勝に向けて、ここで打線に勢いを付けられたのは大きいだろう。


 さて結果的に準決勝の相手はアメリカになった。せっかくアメリカに遠征しているのに、アジアラウンドと同じ韓国とばかり試合をしていても仕方がない。アメリカと対戦することができて、やっとWBCに参加する意義を見出せるといえるだろう。組み合わせ的に不可能だが、4度も対戦するなら対アメリカを見たい。他にドミニカ、プエルトリコとの対戦が面白そうだと思っていたが、すでに敗退してしまっている。もしアメリカと対戦できないまま敗退していれば、本当に何のためにアメリカに行ったのかわからなくなるところだった。


 さてアメリカチームを率いるデーブ・ジョンソン監督は、元巨人のセカンドとしての経験がある。巨人のV9が終わり、長嶋引退の後、巨人が初めて入れた外国人選手だった。長嶋監督、ファースト王、セカンド・ジョンソンだったのである。ただ日本野球に馴染まなかったのか、あまり成績は振るわず「ジョン損」などと揶揄されたものだった。しかしメジャー監督としては、メッツをワールドシリーズ制覇に導く実績を残した。相手となる日本が王相談役と、現巨人監督とは感慨深いものがあるだろう。そういえば原監督も巨人入団当時はセカンドだった。その直後にセカンドに定着したのが篠塚コーチだった。


 松坂が先発すれば日本もメンバー5人がメジャーリーガーの名を連ねる。前回はイチローと大塚の2人だったことに比べれば、メジャーリーガー同士プラス日本野球の激突という見所になる。かつての日米野球以上の真剣勝負が見られるだろう。まだ歴史がないWBCだが、今後の日本プロ野球メジャーリーグの、新しい関係が見えてくるような試合を期待したい。