上原、松井を制しメジャー初勝利

 メジャーリーグが開幕して2戦目で、ア・リーグ東地区ではヤンキースvsオリオールズで上原がヤンキースからの初勝利でデビュー戦を飾った。いきなり松井との対決を制して勝ったようなものである。日本では見られなかった、かつての巨人のエースと4番の真剣勝負である。

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 実際の映像は見ていないが、やはり上原は落ち着いていたようだ。並みの若手投手とは違う。ヒットを打たれながらも要所を締めて5回1失点だった。奪三振はなかったものの、これもコントロールの良さによるものだろう。


 松井の方は、開幕戦で日米通算445号を打ったとはいえ、まだ初対決の上原には対応できていないようである。逆に上原の方は昨日の松井のメジャーでの本塁打を見ているだけに、より意識して松井に向かったことだろう。 ヤンキースはエースの台湾出身の王建民との投げ合いも制した形で、上原の方が格上の印象を与えたかもしれない。


 しかし、まだ対決は始まったばかりである。同じ東地区だけにレッドソックス相手同様に、最も対戦回数も多くなることだろう。松坂や岡島との投げ合いも見られることだろう。また、いずれ上原vsイチローの第1回WBC同僚の因縁?対決も見られるだろう。ただし両者とも、怪我や故障や連戦疲れがなければのことではある。


 3年前のレッドソックスの松坂とともに、対抗する形でヤンキースに井川が入団したが、いまだにマイナー降格のままで芽が出せない。上原とはかつての巨人vs阪神のエース同士の関係だが、井川の方はボールの違いかコントロールで、メジャーに対応できなかったのだろうか。伸び伸びやれるという意味では、オリオールズ井川、ヤンキース上原の方がうまくいっていたかもしれない。


 日本のプロ野球にはあまり楽しみな個人対決がなくなり、それらはメジャーに渡ってしまったような感はある。WBC優勝効果が現れずに、開幕戦から巨人戦の視聴率が今季も低調であることが、それを象徴しているようである。