スパムが地球温暖化に与える影響

 以前、Google検索がCO2排出に及ぼす影響というやや怪しげな研究があったが、今度はスパムの影響の話である。なんとなく無駄なものを大量に発生させているという点では、大いに悪影響がありそうなのだが、さてどうなのであろうか。

地球を車で160万周分の二酸化炭素排出--スパムの環境への影響はいかに(CNET Japan)
スパムが地球温暖化に与えるインパクトは?(ITmedia)

 それによると、「スパムメール1通当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均0.3グラム」であるという。先の「Google検索では二酸化炭素排出量は約0.2グラム」(大学研究者の7gという研究に対してGoogleが反論した数値)だそうだから、日常の有用なGoogle検索1回よりも無用なスパムの方が約1.5倍のCO2を排出していることになる。年間のスパム流通量全体では、車で地球160万周するほどの排気量だという。


 ただ車の排気量に例えられても、何だかよくわからないことになる。スパムは確かにけしからんとはいえ、そんなことを言い出せば、たとえば大きなファイルのダウンロードだとか、大きな動画ファイルの再生だとかはどれだけCO2を排出するんだということになる。同じ番組なら、テレビよりもPCで見た方がCO2削減効果になるとか、いくらでも話が広がってしまうことになる。


 つまり特定の1つの事象だけを取り上げて、あたかもそれだけがCO2排出に影響していると考えるのはおかしな考えだと思えるのである。だから、結局地球温暖化対策のためにもMcfeeのセキュリティ対策ソフトを買いましょうということになるのだろうか。