Ubuntu 9.04 がリリース
半年に1度の定期的な記事である。半年ごとに定期的なバージョンアップが行われるLinuxは、近年ではFedoraとUbuntuだけになってきたように思えるが、これもスポンサーを含めた開発体制の問題なのだろう。Fedoraは半年ごとに数字だけはメジャーバジョンアップだが、Ubuntuは、春x.04版、秋x.10版と相場が決まっているようである。
「Ubuntu 9.04」が正式リリース(CNET Japan) Ubuntu 9.04 リリース(Ubuntu Japanese Team) Ubuntu 9.04 TechnicalOverviewの日本語訳 Elastic Utility Computing EUCALYPTUS
リリースされたのは、デスクトップ版、サーバー版、Netbook Remix版となっている。ネットブックに対応した版が目につく。デスクットプ版からアプリケーションなどをデフォルトでコンパクトに削ったようなものになっているのだろうか。デスクトップ版、サーバー版の中間的な位置づけだろうか。
さてインストールには、従来通りにCD/DVDから新規にインストールするよりは、ネットワークアップグレードが現実的に思えるが、Linuxにありがちな完全な形のアップグレードになっていないことは避けられることを期待したい。
肝心な新機能は、デスクトップ版に関連しては、GNOMEのアップグレード、X.Orgのビデオカードのドライバ対応、ファイルシステムext4などとなっている。
サーバー版に関してはすでに9.10のクラウドへの対応が予告されていたが、9.04ではそのプレビューとなっていてEucayptusが標準で含まれるようになった。これを使えば、Amazon EC2とストレージS3互換のクラウドが自前で作れるという。実験的にきわめて面白いものとなりそうだ。私見だが、Ubuntuはこれまではデスクトップ版がWindowsの代替になりうるイメージだったが、今後はクラウドに向けたサーバー版の方が注目度が高くなりそうである。