IE8のシェア増でもFirefoxは続伸

 年度が変わった4月のところで、ブラウザの種類のシェアでは相変わらずFirefoxが微増、IEが微減と、その差が縮まる傾向が続いている。IE8が正式になり、そのシェアを伸ばしたものの、IE全体の下降傾向に歯止めをかけるには至っていないようである。

4月のWebブラウザシェア、3月リリースのIE 8が躍進(ITmedia)

 IE8の正式リリースで一時の話題にはなったとはいえ、結局それはIE6やIE7からのアップグレードによる転向であり、一度Firefoxなどの他のブラウザに移行したユーザを呼び戻すことには至っていないということだろう。


 IE6/7/8の3つのバージョンが混在する状況も困ったものだといえるが、セキュリティでも問題があるとされるIE6がまだ17.5%を占める。対してFirefoxの旧バージョン2は、すでに1.8%に下がっている。Windows Updateなどで頻繁に通知されているはずなのに、それにも拘わらずである。これはWindowsがXPのままであるマシンが多いことに起因しているのだろう。リソースが少なかったりすると、IE7以上へのアップグレードが現実的でなくなり諦めるケースも出ているからであろう。その点、Firefoxは2から3へのアップグレードにも特に問題はない。


 またGoogle Chromeも伸びているが、当初予想もされたような急激なシェアの伸びもないようで、Firefoxと同様にしばらくは微増をくり返していくのではないかと思われる。Safariもがんばっているとはいえ、やはりFirefoxChromeIEのシェアにどれだけ近づいていくかであろう。その点ではFirefox 3だけで20%を超えたのは大きいと思われる。IE8が伸びても、それはIE6/7のシェアを落としているだけに過ぎない。


 意外なことは、いまだにNetscapeのシェアがあるということである。Operaのシェアよりも大きい。Operaはこのままのシェアでやっていけるのだろうかと心配になる。やはりブラウザは1日にしてならずなのだろう。