Moonlight 2.0 ベータ版が公開
Microsoft Silverlight互換でLinux環境で動作するMoonlightがベータ版ではあるが、2.0に対応した。Siliverlight 1.0にはすぐにMoonlight 1.0が対応していたが、Silverlight 2.0にはこれまでまだ対応していなかったが、これでLinux環境でもSilverlightの動画を再生するのにバージョンの問題はなくなりそうである。
Linux版Silverlightの「Moonlight」、バージョン2.0のベータ版が公開(CNET Japan) Moonlight 2.0 goes Beta(Miguel de Icaza's web log) Moonlight 2.0 Beta 1
そもそもSilverlightは、YouTubeなどでWeb上で急速に普及したAdobeの Flash Videoに対抗する意図のあったものである。Flash Videoより高画質であることが売りであった。またFlashの開発環境としてのAdobe AIRに対抗する開発環境も提供することになり、Web動画の主流をめぐってAdobeに正面から挑んだ形である。
しかしMicrosoft Silverlightが主流となると、Web環境の多くがWindows環境に限定されてしまう。それがMicrosoftの狙いかもしれないが、同時にSilverlightはLinuxもサポートするとしている。そしてMicrosoftと提携関係のあるLinux企業であるNovellの開発部門によって、Moonlightが開発されている。
そうなると実質的に、開発環境としてもAdobe AIRとSIlverlightの両方が、WindowsでもLinuxでも可能なことになる。Firefoxなら問題がないが、後は各種ブラウザへの対応であろう。
YouTubeの普及があまりにも急速ですでに多くの動画コンテンツと結びついているので、SilverlightがFlash Videoと俄かに肩を並べるようになるとは思えないが、高画質コンテンツを提供するWebサイトの場にあっては、動画環境にも選択肢があることは良いことであろう。以前にも書いたようにFlash と Silverlightは目的によって棲み分けがなされていくと思える。いずれにしても、動画を含めた市場はまだまだこれから拡大の余地は大きいだろう。