MicrosoftのBingのシェアが10%超える

 米国でBingが8月の検索シェアで10%を超えたという。公開されてから評判は上々だっただけに、それが数字になって現れた形だ。6月、7月、8月がそれぞれ、8.4%、8.9%、10.7%だから、評判が評判を呼んだ形である。ところが代わりに減少したのは、やはりYahoo!の方で16%、Googleはむしろ伸びて64.6%となっているという。

Microsoftの検索エンジンBing、シェア10%超える(ITmedia)

 来年にはYahoo!検索エンジンが提携によりBingになるそうだから、MicrosoftYahoo!の検索シェアが合わせて30%くらいまで増えることを期待しているのだという。ただ、Yahoo!GoogleMicrosoftに挟まれて下降気味なので、単純に足し算のようにはいかないのではないかという気もする。ただ、検索といえばGoogleが他の検索に比べて使い勝手がよかったことから、圧倒的シェアになっていたわけだが、ネットの上では、同様のサービスでも他の有力な選択肢があることは健全なことである。


 検索のシェアの大きさの上に、Googleの検索広告でも圧倒的なシェアが確立され、それがGoogleの基盤になりえたといえる。Microsoftは、そのドル箱の検索広告がGoogleに押さえられているのが我慢できないのだろう。Yahoo!も巻き込んで、Googleから検索広告シェアを奪いたいところであろう。逆にオンラインOfficeなどは、Googleの方がMicrosoft Officeのシェアを何とか切り崩したいところであろう。これについても、ネット上ではユーザの選択肢が広がるべきである。変なファイルの非互換性やライセンスなどで囲い込みをするような世界ではないはずである。


 ネットサービスとしても、もう検索だけで議論もするような段階ではない。Googleがそうであるように、他のWebサービスと検索と組み合わせて利用できてナンボのものになってきている。Gmailにしろ、Google Mapsにしろ、そうである。2種類以上の検索サービスを同時に使って比較するなどということも通常ではやらない。後は自サイトに「検索窓」を設置するとき、どの検索エンジンを採用するかである。メニュー的なことを考えれば、通常利用するブラウザの種類にもよってくるかもしれない。FirefoxChromeなら、やはりGoogleの検索バーの方が自然な感じである。Yahoo!サービスの検索バーなどはIEの方が自然ということになってくるのであろうか。


 日本国内の場合は、まだYahoo!の人気があるし、IEのシェアも多いから、まだBingの日本語版が整備されていないとはいえ、案外Bingのシェアは、MicrosoftYahoo!の提携によって増えることになるかもしれない。