Googleが「Google Public DNS」を発表

 今度はDNSまで・・という感がする「Google Public DNS」の発表である。最近ではHTTPに代わるプロトコルのSPDYであるとか、ブラウザOSであるChrome OSであるとか、ますますネットのあらゆるジャンルを支配しようとしているようにも見える。支配といっても課金されるわけではないが、ネットを利用する際には何でもGoogle経由ということになりそうな勢いである。

Google、無料DNSサービス「Google Public DNS」発表(ITmedia)
グーグル、「Google Public DNS」を発表--DNSサービスを提供(CNET Japan)

 DNSサーバーといえば、世界で13サイトのルートサーバーが大本になって、世界中の「名前解決」を行っているわけだが、ネットの規模がどんどん増大している現実では、今の仕組みでいつまでパフォーマンスが保てるかもわからない。そしてDNSのキャッシュを狙った攻撃などセキュリティの問題も現われてきている。サーバー管理者ならずとも、DNSサーバーとの接続でのトラブルが影響することはないとはいえない。


 クラウド時代になって、サーバーによるあらゆるサービスもデータもクラウドに預けることができるのなら、DNSサービスもクラウドベンダーであるGoogleにまかせるという発想になるのだろう。これが現実化すれば、従来のDNSサービスの形態はともかくとして、それらを利用せずに他のサイトを訪れることができるようになるか、あるいは自サーバーを設置をするようなときでもGoogleに登録さえすればよいことになるかもしれない。ドメイン名登録の代行業者を通さなくてもよくなるかもしれない。インターネットの根本にかかわるDNSについても、ついにGoogleが手をつけはじめたというところだろうか。