Googleストリートビューに世界遺産の写真

 Googleマップストリートビュー世界遺産の写真も登録されるという。やみくもに通りを撮影し回って、プライバシー侵害を問題にされてきたGoogleマップも次第に良い方向に向かっているような気もするが、どうなのだろうか。

ストリートビューに世界遺産の写真 GoogleがUNESCOと提携(ITmedia)

 世界中のあらゆる通りの風景を撮影しまくって写真を公開するという手法よりも、現実的には実際にユーザが訪れようとする場所は、やはりメリハリがあっていいだろう。仮に全く知らないような住宅地の中を見たところで、周囲に住んでいる当事者とか宅配や郵便局以外はそれほど参考になるとは思えない。いや訪問販売業者にとっては都合が良いかもしれないが、わざわざそうした人達の営業を手助けするようなものでもあるまい。


 それよりは観光地だとか、建物でもむしろ宣伝したがる所を優先的に写真を載せればよいと思える。道案内するときに情報量ばかり多ければよいものでもない。目印や目標になるものを見つけ、そこまで至ったら小道に入るように誘導できればよいのであって、すべての通りが必要なわけではない。目標になる所とは、大概公的な建物とか、大きな会社のビルだったりするわけで、それらはむしろ宣伝してもらえることを望むくらいのものだろう。観光地なら、なおさらである。


 世界遺産となっているような場所は、まずどこの国のどこの町にあるのかから興味がわくものである。それが具体的に地図で場所がわかると、その地にシミュレーション的に行った気分にもなる。テレビの特にBSで世界遺産の地を旅して歩くような番組が多いが、Googleマップでも少しでも似たような気分が味わえるようになるかもしれない。そこからさらに入り込むと、今度は関連するご当地の動画も見られるようになるかもしれない。いずれにせよ、ストリートビューが盗撮まがいではなくて、確固とした市民権を持つことができるような方向に行ってほしいものだ。