日本のスマートフォン市場はどうなる

 iPhoneAndroidフォンとの争いが激化してきそうな世界のスマートフォン市場ではあるが、国内のスマートフォン市場は現在はどうなっているのか。やや興味深い分析がある。

iPhoneの一人勝ちとAndroidの台頭、日本のスマートフォンの今後はいかに(CNET Japan)
iPhone、2年契約でパケット定額の上限が4410円に
米Microsoft、Androidアプリ「Microsoft Tag Reader」提供開始(INTERNET Watch)

 それによれば、現状ではiPhoneの一人勝ちであり、唯一のAndroidフォンであるドコモのHT-03Aは在庫の山になっている。同じHTC製とはいえ、Nexus Oneの話題性とはえらい違いである。そもそもiPhoneが一人勝ちの状況ということ自体、世界市場から比べれば1年以上遅れている状態ではないだろうか。iPhoneソフトバンクから登場した当時は「日本国内では売れない」と他のキャリアは冷ややかな目で見ていたものだった。それこそが「ガラパコスケータイ」と揶揄される国内の携帯事情を象徴する評価だったのではないか。


 そうしたこともあり立ち上がりこそ鈍かったが、世界のスマートフォンへの流れは国内携帯キャリアの思惑からではなく、徐々に浸透してきたようだ。それがiPhoneの販売台数に繋がってきているのだろう。むしろ国内でのネックは高額なパケット料金と携帯キャリアの方針に縛られすぎということだろう。携帯キャリアを選んでからどの機種にするかを決めるような従来のパターンではなく、スマートフォンを選んでから回線契約をするキャリアを選ぶという形になる方が望まれる。


 ところが日本のスマートフォンの現状では、iPhoneAndroidBlackBerry、あるいはWindows Mobileが追撃するという段階には至っていない。Nexus Oneにしろソフトバンクから出るという話もあるが、そうなるとiPhoneと競合するというイメージではない。同時にガラパゴス携帯との調和もすることになるだろうから、日本の市場はなんとなく盛り上がらない。現在の経済状況のようでさえある。


 米Microsoftスマートフォン市場をWindows Mobileで追撃したいところだが、iPhoneにもAndroidにもアプリを提供するという。iPhoneのデフォルトの検索がBingになるのではないかというのも特定の機種に特化しないことになる。こちらは目先のシェア争いよりは、もう少し先のところを狙っていそうではある。