ラモス東京ヴェルディ7連敗

 J2東京ヴェルディがとうとう7連敗、J1復帰が至上命令どころか、ラモス監督が辞任の危機に追い込まれている。川崎ヴェルディの頃のJ1制覇は今は昔の話で、そもそも東京移転してからパッとした試しがない。讀賣が早々と経営から撤退して資金的にあまり大物選手をかかえられなくなったことが大きいのだろうが、J1昇格した横浜FCなどとは対照的なチームの衰退ぶりだ。
 Jリーグ初期にカズ、ラモスはじめ多くの名選手を輩出した面影は全くない。讀賣撤退とともに、巨人のような歴史を作ることに失敗したということだろうか。


 一時期、親善試合とはいえ、レアル・マドリードに勝ったりで、J1復帰も固いと思っていたが、やはり戦力不足は否めないのだろう。今年はそれでも元代表の名波などを補強したが、チーム全体の沈滞ぶりには焼け石に水だったのか。また海外修行のつもりでイタリアに出した最年少の森本も、膝靭帯の手術をするなど、全く明るい話題がない。


 ラモスの監督としての資質もどうなのか。中田も中村も居なかった頃、ラモスのプレーを見て、サッカーはFWよりも司令塔と言われるMFの方が重要だということを知った覚えがある。「名選手、名監督ならず」の言葉の通りなのか、栄光の時代の発想で「ジョウダンジャナイヨ」で選手を鼓舞しても、現有の選手には通じないのかもしれない。スター選手がいなければ育てなければならないが、目の前のJ1復帰と選手育成を同時に行うのは難しいのかもしれない。仮に監督だけ代えてもすぐにチーム状況が好転するとも思えないが、選手が監督の方針通りの結果を出せなければしかたがないのかもしれない。結果的に、チームだけでなく、過去のOBの指導者もスポイルしている状況はやりきれないところだ。