ZARDの坂井泉水さん死去

 突然の訃報で、知る人はもちろん、知らない人でも「ああ、あの曲を歌っていた人か」と知って驚いたと思う。
 入院中の慶應大学病院の階段の手すりから転落したとのことで、事故なのか自ら乗り越えたかと憶測もなされてきているようだが、今はあれこれと憶測しても仕方があるまい。

ZARD坂井泉水さん精神的悩み? ナゾ多い死に衝撃 

 もう15年近く前になるのだろうか。なにげなく見た松雪泰子主演のコメディタッチのドラマの「白鳥麗子でございます!」の初回がユニークだったことと、主題歌が明るくテンポのよい澄み切った声の女性ボーカルの曲で強く印象に残った。「おーほっほっほ」の白鳥麗子も面白かったが、主題歌もついメロディを口ずさみたくなるような良い曲だった。当時の女子高生や女子大生も、カラオケに一緒に行くと競って歌いたがる曲だったと記憶する。それがZARDを一躍有名にした「負けないで」だった


 当時からあまりマスコミには出演したがらなかったためか、謎に包まれた部分も多かったと思う。それは売り出しのための戦略ではなく、純粋に音楽に集中したいためだったのだろうか。一世を風靡したとはいえ、孤独に音楽の創作に向かい、孤独に病魔と闘い孤独のまま亡くなったようにも思う。


 慶應病院には、いろいろな有名人が入院しているものだ。今日は自殺した松岡大臣慶應大学病院に運び込まれており、さぞかし病院周辺も騒然としていたのではないか。大臣の方は、いろいろと疑惑を追及されていたとはいえ、政治家の常でもあるから、なぜ責任を果たさずに亡くならなければならなかったのか、有権者も受け入れ難いだろう。


 慶應病院といえば、一度お世話になった先生が入院していたとき、病院の入り口にある待合室と、お見舞いに病室の中を訪ねたことがあった。いくら有名人がいるかもしれないからといって、病院であればどこでもそうであるが、長居はしたくはない雰囲気ではあった。坂井さん、安らかに。