日本のブログの4割がスパム

 メールの次はブログがスパムだらけ、の様相を呈してきていることが、ニフティの分析で明らかになったようだ。ネットに広告やアフェリエイトという仕組の副作用とも言えるのだろう。

「日本のブログ、4割がスパム」――ニフティが新技術で分析 (ITmedia)

 何気なくトラックバックやら関連ブログを覗いてみると、明らかにタイトルからして自動生成して、他人のブログのリンクだらけのようなブログが多くなった。ブログそのものがスパムみたいなものである。そんな中に自分のブログの一文が埋め込まれていたりすると、なんとなく情けなくなる。別に引用されたくて書いているわけでもないし、引用お断りとするわけにもいかない。


 最近ではどうか知らないが、トラックバックが知られだした初期の頃は、トラックバックしたブログ管理者にわざわざ「トラックバックありがとうございます」なんてコメントをしたりしたと聞く。良識のあるブログ同士なら美しい話なのだろうが、むしろそういうケースの方がずっと少ないだろう。スパムメールにわざわざ返事をすることと同じになりかねない。


 スパムメールの深刻さから、もうメールに将来はないだろう、という記事を書いたが、同じようにブログのトラックバックコメントスパムが酷くなればどうなるか。メールと違って、トラックバックは必ず受け付けなければならないものでもないから、トラックバックをすべて拒否してブログを書いてもよい。自分のブログはそれでも構わないが、そうすると1人Wikiみたいなものになる。同じ話題や関連情報で、ブログ同士がダイナミックに連携することが少なくなり孤立したブログばかりになるので、本当に日記のような意味合いしかなくなるかもしれない。
 次には認可制にする、あるいは、はてなのように限定されたコミュニティの中だけでのトラックバックを受け付けるようにすること、これはブログのSNSに近いことになる。


 メールもブログも原理的には、スパムを防ぐ特効薬はない。とすれば、やはり両者ともSNS化していくという道筋なのかもしれない。ただ現状のSNSそのままでも役不足だろう。タイトな繋がりのコミュニティ、緩い繋がりのコミュニティなど、いろいろなレベルの繋がりを設定できるようになってよいのではないか。結局のところは、インターネットの中での囲い込みと言えるだろう。そうすると、次のような流れが次のステージでは重要になってくるかもしれない。