Yahoo!のSNSがリニューアル

 トップページをリニューアルしたYahoo!だが、SNSについても現在のYahoo! Daysを自由に登録、参加可能にするという。国内のSNSmixi一人勝ちの状態が続いているが、今や何でも追う立場になった感のあるYahoo!がオープン化に向かう傾向にあるようだ。

ヤフーのSNS、誰でも参加可能に 新「Yahoo!プロフィール」前面に(ITmedia)

 GoogleYahoo!もメールをSNS化する方針だということが昨秋報道されていたが、それとは別に現在のSNSをオープン化するという話で、果たしてそれがユーザ増に繋がるかどうかははっきりしない。Yahoo!メールのSNS化は以下の話のようである。

Yahoo! CEO、ソーシャル化したYahoo! Mailを披露(ITmedia)

同時にPCにも携帯にもオープン化を進めるという話もある。

Yahoo!サービス、Google携帯やiPhoneにも対応へ(ITmedia)

もともとYahoo!は、オークションがそうであるように、コンテンツそのものでなく「場」を提供するのが主であるから、こうしたオープン化が比較的容易に行えるのだろう。というより、ユーザが集まってなんぼの世界であるので、ライバルも含めて全方位外交を展開してきているようにも見える。


 SNSに話を戻せば、mixiはともかく、GoogleYahoo!あるいはMicrosoftのようなサイトにとってのSNSとは何かとやや疑問を感じたりもする。実際、GoogleSNSについてはあまり成功しておらず、OrkutなるSNSもあるが流行っているのはブラジルあたりだけのようだし、MicrosoftFacebookの買収に動いたが、SNS戦略そのものが成功しているとは言いがたい。


 一般ユーザが多く集まればSNSができるというのは、やや概念が違うような気もする。mixiの初期の頃の成功も、招待制という口コミ効果が功を奏した感があり、そこがユーザに「選ばれし者」というある種の優越感を与えたからではないだろうか。逆にそれが「miki八分」のような言葉も生んだ。それが誰でも自由に登録できるようになれば、むしろSNSとしての魅力はなくなるのかもしれない。そこにはコンテンツそのものはないわけだからである。


 ある意味「差別化にこそSNSの意義」があるのではないだろうか。昔であれば、あるメーリングリストに参加するのに「素人お断り」のような基準もあったと思う。逆にレベルの低いユーザが増えれば、レベルの高い人達は逃げ出し、結局そのコミュニティは続かなくなることになる。何の分野でも「少数精鋭」を目指すからこそ意義があるものになるのだろう。これは会社でも学校でも同じことである。