Windows 7ベータ版の配布開始

 年が明けたら、さっそくWindows 7の声が高くなってきそうな気配である。個人的にはLinux推進派なので、あまりWindowsの動向には興味はないのだが、関心を持たざるをえない立場ではある。Windows 7の正式版が出るまでどうなるかを考えてみたい。

「Windows 7」ベータ版の配布開始 (CNET Japan)
絵で見る「Windows 7」--最新ベータ版(1/10追加)

 Windows 7の声が高まるということは、現状のVistaへの関心が薄れていくということでもある。すでにVistaに移行してしまった組織や個人はともかく、これまでなんらかの理由でVistaには移行せずにXPのままでいた組織や個人は、どう考えればよいのだろうか。


 少なくとも、これから新年度に向けてあわててVistaに移行するというところは、ますます少なくなるだろう。むしろここまでVistaを見送ってきたのだから、Windows 7が出るのを待って、もしかなり良いものであったならば、正式版が出た時点でXPからダイレクトに移行することを検討するということになるだろう。


 またPCといえばもはやデスクトップPCを基準には考えにくくなっている。現状ではXPしか現実的ではないネットブックのOSがどうなるかが、市場でも最大の関心事になるだろう。Microsoftにしても、俄かに沸き起こったネットブック市場を逃さないためにも、従来のVista路線を大幅に転換して、ネットブックでも実用的なパフォーマンスが出るようになりふり構わず改善してくるのは間違いのないところだろう。とすれば、正式版出荷と同時にWindows 7搭載のネットブックが続々と登場してくることになるだろう。そのパフォーマンスによって、Windows 7の評価が決まるといってもよいかもしれない。デスクトップPCのXP派は、PCのハードウェアの入れ替えとともにWindows 7に移行せざるをえない状況となるだろう。Vistaよりはマシというのが、わずかな望みというところか。


 もっとも関心があるのはWindowsそのものよりも、Officeの動向である。おそらく同時か直前くらいに新バージョンが出るだろうが、Office 2007の悪評を払拭するようなものとなるかどうか、またオンラインのOffice Liveがどれだけ浸透してくるかも問題となってくるだろう。


 もはや、OSとOfficeソフトがPCの主要な関心事という時代ではなくなっているだけに、どういう路線転換をしてくるかだけが注目されるところという気がしている。